本スクールを立ち上げるに当たり、次に三つのコンセプトを掲げました。
① 子どもたちが自分の可能性を育める「場所」を提供する
人は誰でも良いものを持っています。そして、それを育むためには、学びの「場所」が必要です。生まれてしばらくの間は、その一番の場所が家庭です。しかし、年齢が進むにつれて、家族以外の人との関わりによって、それを高めていく場所が必要となります。本来、それが学校なのですが、子どもたちは何らかの理由でその環境になじめずに、結果的に、自分の良さを育むための「場所」は失われてしまっています。そこで、本スクールでは、そんな学校に通うのが難しくなっている子どもたちに、学校に代わる「場所」を提供していきます。
② 自分の良さに気づき、それを伸ばしていける「環境」を提供する
人は誰でも、人に役立つ力を持っています。それが自分の良さであり、自分の持ち味です。それに気付くためには、自分が興味のあること、または得意なことを、自主的に追求していく体験が有効であると考えます。本スクールでは、それを支援するために、子どもの要望等を聞きながら、様々な「環境」を提供していきたいと考えています。
③ 子どもと保護者が、自分の良さが芽吹く「時」を安心して待てるように支援する
子どもたちが持っている良さには、それぞれに違った芽吹きの「時」があります。その間、学校では、様々な知識や体験を与えながら、子どもたちが将来、自分の力でそれを伸ばしていけるように支援しています。学校に通えない子どもたちやその保護者の皆さまは、その機会が失われていることによって、学習進度の遅れに、不安や焦りを感じていることと思います。そこで、本スクールでは、まず基礎的な学力として、漢字の読み書きの力と計算力をしっかり育んでいきます。その上で、子どもたち一人一人の学習進度に合わせて学習を進め、中学校を卒業した後、高校進学ができるだけの学力が身に付くように支援していきます。それによって、本人と保護者の皆様が安心して、自分の良さが真に芽吹いていくその「時」を待てるものと考えます。